第9章 朧月【イケメン戦国】
信長様に膝裏を持ち上げられてぐちゃぐちゃと突かれ続けるに俺はそろそろと近付くと慌てて自分の一物を取り出し、甘い吐息を漏らす愛らしい唇にそっと押し当てる。
「ん………」
の舌が先端を二度程軽く擽り、そして躊躇無くそれを口に含んだ。
「……………くっ。」
初めてのの方から繰り出される愛撫。
ちゅうちゅうと音を発て吸い上げられるその感触に、俺の背筋を快感が突き抜ける。
自分の一物が愛される様を確認したくての顔を見下ろすと、その表情は幸福感に溢れていた。
自分『が』愛する男に貫かれ、自分『を』愛する男を弄ぶ……
それがお前をそんなにも悦ばせているのか?
だけど、お前が幸福ならもう何一つ言う事はねえ。
そして何よりそんなお前は堪らなく美しい。
ああ……本当に綺麗だな。
そう、例えるならば………朧月。
柔らかく霞んで本当の姿を滲ませる……危ういまでの美しさ。
それに俺は囚われた。
「ああ……。
…………愛してる。」
昨夜も散々お前に聞かせたこの台詞、今夜は違って聞こえるか?
「さあ、政宗。
俺と貴様でを愛し尽くしてしまおう。
これから先も……ずっとな。」
を拐った筈なのに、囚われたのは俺の方だった様だ。
信長様から紡がれた言葉が、俺の身も心もぎちぎちと雁字搦めにする。
もうこの倒錯的で隠微な関係から脱け出せる気がしねえ。
ならば……お前をひたすらに愛し続けるしかないだろう?
満悦さを隠す事も無く、低く響く信長様の笑い声を聞きながら……
俺は情けない位にあっさりと……
の口の中に己の欲を全て吐き出した。
了