第1章 堕ちる【薄桜鬼】
良いよ。
とことん堕ちてやるさ。
『僕には時間が無い』
総司はそう言った。
その言葉の意味は分からないけどその時間が無くなるまで、底の見えない深淵にゆっくりと沈んで行くのも………
総司と一緒なら悪くねえ。
「うっ……んんっ………あっ…平助っ…駄目!」
びくんと全身を震わせた総司が、俺を自分の身体から引き剥がす。
その瞬間、俺の頬にびしゃりと生温かい液体が飛び散った。
「あ…あ………ごめん……平助。」
俺にあれだけの事をしておいて、こんな程度で謝るんじゃねえよ。
それにこれから先、こんな程度じゃ済まねえだろ………俺達。
益々艶っぽい表情で喘いでいる総司に、俺は頬を滴る白濁を拭いもせず微笑みながら告げる。
「なあ……総司。
そんな綺麗なお前が、全部俺の物なんだと思うと
…………堪らねえよ。」
了