• テキストサイズ

【暗殺教室】キス魔なアイツ

第3章 風邪の時間


「人気のない道を行くか」


「あんの?そんなとこ」


「ある。

生憎と父さんは出張中だ。

早退届を出せば問題ない」


「じゃあ出して来なよ。

俺ここで待ってるから」


「そんな危ないマネが出来るか!

あ、磯貝」


近くを通りかかった磯貝を呼び止めた。


「どうかした?浅野」


「僕は赤羽を家まで送って行く。

僕の早退を伝えておいてくれ」


「あぁ、分かったよ。

お大事にな、カルマ」


「ん」


背負われている俺を見てそう告げる。


「ほら、行くぞ」


「ん」


首筋に顔を埋め、静かな振動を感じる。


「今日、ゆっくりだね。歩くの」


短い言葉を紡ぎ出す。


「速いと君の身体に負担をかけてしまうだろ」


なんだ、俺を気遣ってか。


「らしくないね」


「煩い」


「照れてんの?」


「違う」


「でも…気持ちぃ」


ゆっくりした規則的な振動。


熱を持った熱い息を吐き出すと、少しだけ浅野クンの身体が震えた。
/ 47ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp