第6章 第陸ノ獄.子守唄
「わぁ…これがジェットコースターですか?」
麗紅は猛スピードで走るジェットコースターを見て目を輝かせた。
「そうですよ。この列に並んで順番が来たら乗るんです」
「早く行きましょ!加々知さん!」
ニコニコと楽しそうに鬼灯の手を引く麗紅を見て、愛おしそうに微笑む鬼灯と一緒に列に並ぶのだった。
そしてしばらくして、2人が乗る順番がやって来た。
「ドキドキしますね…」
「貴女は初めてですからね。さ、行きますよ」
隣同士でシートに座り、安全バーを下げるとコースターが動き出し、坂を登り始めた。
「まだ落ちませんか?」
「そろそろですよ」
麗紅はドキドキしながらじっとしていると、突然猛スピードで走り出した瞬間鬼灯の手をぎゅっと握りしめて叫んだ。
「きゃああああ!」
楽しそうに悲鳴を上げる麗紅を横目で見た鬼灯も、口元に笑みを浮かべた。
ジェットコースターから降りると、麗紅は興奮した様子で話す。
「凄かったです!あんなに速くて気持ちいい乗り物初めてです!」
「気に入ったみたいで良かったです。次は何にしましょうか」
「あのお化け屋敷がいいです!どんな感じなのか気になります」
ワクワクしている麗紅の希望通り、2人はお化け屋敷へと向かった。