第6章 自由な日々
「俺は七瀬にちゃんとウェディングドレス着せてあげるよ。」
その言葉にシュリと徹は勿論、あたしも驚いた。
あたしはまだ二人に紫音と結婚するつもりでいる話はしていない。
「え、えっ?七瀬と紫音先輩も結婚する予定なんですか!?」
シュリが驚きつつも嬉しそうに紫音に尋ねた。
「うん。」
ニッコリと笑って頷く紫音。
「ちょ、ちょっと紫音!何サラッと言ってんのよ!」
焦るあたしを見て紫音は楽しそうに笑った。
「紫音先輩なら絶対に白いタキシードがいいと思う!ね?七瀬?」
「まぁ、確かに…って、そうじゃない!そうだけど!!」
「七瀬、顔真っ赤だぞ。」
徹がニヤニヤと笑いながらからかってきた。
「もう、なんなの!紫音が変なこと言うからっ…!」
思わず紫音の頭を叩きそうになったが、笑いながら腕を掴まれた。
「七瀬、暴力はよくないって前にも言ったでしょ?」
何も言い返せず、紫音の手を振り払って咳払いをした。
「と、とにかく。ちゃんと結婚式挙げなさいよ徹。」
「話題をこっちに戻すんじゃねえよ。」
「明智さーん。お昼ご飯ですよー。」
そこで、看護師がシュリの昼食を運んできた。