第3章 忘れられない1日
「そういえば、徹は?今日行くこと一昨日メールしたんだけど返事来なくて。」
そう言うと、突然シュリが泣き出した。
「ちょ、ちょっとシュリ?どうしたの?」
「徹…事故にあったの…もう3週間経つのに、目覚まさなくて…っ。」
シュリは声を上げて泣いた。
徹が…事故にあった?
3週間も前に?
だからメールを送っても返って来なかったのか。
どうして、何で。
その言葉が脳内を埋め尽くした。
あまりのショックに足が震えて立っているのが辛くなった。
「椅子、借りるね。」
そう言って紫音がベッドの近くに重ねてあるパイプ椅子を二つ並べて然り気無くあたしを座らせ、自分も隣に腰を下ろした。