第3章 忘れられない1日
長野に着いた。
長野は埼玉より少し涼しいし、空気も綺麗だ。
「あたしさ、シュリにお見舞い持って行こうか悩んだんだけど…ネットで白血病について調べたら、詳しくは分からないけど食事制限もあるみたいだし花とかもあまり良くないみたいで…何も持って行かなくて大丈夫かな?」
「うん、大丈夫じゃないかな?シュリのことだからあまり気を使うと逆に気にしちゃう気がするし…。」
「シュリさ…きっと髪の毛抜けちゃってるよね。体も、細くなってるよね。」
「そうだろうね…。」
あたしは自分の頬をバシバシと叩いた。
「シュリの前では絶対にショックな顔しない!紫音もね!?」
「うん、わかったよ。」
あたし達はタクシーに乗り、シュリが入院している大学病院へ向かった。