第7章 実践の時間
〈 渚 side 〉
ーー綾乃ちゃんの様子がおかしい。
何かあったのか聞こうとした矢先、
A組の2人に絡まれてしまった。
「おまえらさー・・・ちょっと調子乗ってない?」
「えっ・・・」
「集会中に笑ったりして周りの迷惑考えろよ。」
「E組はE組らしく下向いてろよ。」
「どうせもう人生詰んでんだからよ。」
「・・・・」
『ひどいよ、
そこまで言うことないでしょ!』
「うるせーよ壱河!
お前もE組なんだから黙ってろよ!」
そう言って田中くんが
綾乃ちゃんの肩をグッと掴む。
「! ・・綾乃ちゃん!」
「おい、なんだその不満そうな目。」
「なんとか言えよE組!!殺すぞ!!」
殺す・・・?殺す・・・・
・・・殺す・・・・・か、
「「?」」
不思議そうな顔をする2人に
僕はクスッと笑う。
「殺そうとした事なんて無いくせに。」
「「!?」」
2人は驚いた様子で
綾乃ちゃんから手を離した。
「・・・綾乃ちゃん、行こう。」
『・・えっ、うん・・・』
綾乃ちゃんの手を取り、
その場から立ち去った。