第5章 脅迫の時間
カルマくんに連れてこられたのは
校舎から少し離れた森の中。
大きな木の根本があって、
カルマくんはその大きい根っこの所に腰掛けていた。
「もっと近くに来なよ。」
クスリと笑いながらカルマくんが言った。
こんな所に連れてこられて
警戒しないわけがない。
恐る恐るカルマくんの近くへ寄る。
「あはは、そんな警戒しなくてもいいのに。」
『・・・っ、だって昨日・・・//』
昨日のことを思い出すだけで
恥ずかしさと罪悪感が蘇る。
カルマくんはとぼけた感じで
あー昨日のアレね、なんて言ってる。
「そーだ、今度は綾乃ちゃんからしてよ。」
『・・・? 何を・・・?』
「昨日みたいなキス。」
『きっ・・・!?///』
わたしが顔を真っ赤にしてるのをみて
カルマくんはニヤニヤと意地悪く笑う。
『・・・からかってるんでしょ?』
「んー? 本気だよ?
てかオレ欲求不満だから毎日してもらおうかな。」
ペロッ と舌を出すカルマくん
ほんとに本気なのかふざけてるのか全然読めない・・・
どちらにせよ、
これ以上渚くんを裏切りたくなかった。