第4章 カルマの時間
あの後小テストの時間でも、
カルマくんは殺せんせーを挑発していた。
対先生用のBB弾を床にばら撒いて、
その上におびき出してダメージを与えていたのだ。
やっぱりこの人は頭がキレる・・・
実際成績も良いしね。
なんて思っていたら小テストの時間が終わった。
カルマくんは既に帰ったみたい。
「綾乃ちゃん、帰ろう」
『うん!』
渚くんと一緒に学校を出る。
今日の話題はやっぱりカルマくんのことだった。
『やっぱり頭良いんだね。
わたしなんか、あんなマネ出来ないよ・・・』
「綾乃ちゃんが真似する必要ないよ。
僕が守るって、言ったでしょ?」
にっこりと笑う渚くん。
わたしは顔が真っ赤になっていたと思う・・・
前までの渚くんならこんな事、
恥ずかしげもなく言わなかったのになぁ・・・
♧*:;;;;;;:*♧*:;;;;;;:*♧*:;;;;;;:*♧*:;;;;;;:*♧*:;;;;;;:*
帰り道、わたしと渚くんは駅にいた。
ふと見るとA組の生徒達も近くにいて、
綾乃と一瞬目があった。
「・・・おい見ろよ、渚と壱河だぜ。
もうすっかりE組に馴染んでるんだけど」
「だっせー。あれは俺らのクラスには戻ってこれねぇな」
「しかもよー、停学明けの赤羽までE組復帰らしいぞ」
「死んでもあそこ落ちたくねぇわ」
わたしと渚くんは黙って俯いていた。
もう行こう、と渚くんに声をかけようとした時、
見覚えのある人影が彼等の傍へ向かって行った。