第2章 暗殺の時間
『・・・・?
何かいま隠さなかった?』
・・・やばい。
これはあまり彼女に知られたくないな。
「別に、なにもーーー、」
なんて言い訳しようか考えていると、
ボッ!と鈍い音と共に先生が現れた。
・・・なぜかミサイルを持って。
『わっ! ・・・おかえり先生、
どうしたの?そのミサイル』
「お土産です。
日本海で自衛隊に待ち伏せされて」
先生はそう言いながら
そのミサイルを木に立てかけていた。
「・・・・・大変ですね、標的だと。」
「いえいえ、
皆から狙われるのは・・・
力を持つ者の証ですから。」
その瞬間、僕は先生との違いに確信した。
ーーー先生にはわからない
期待も警戒もされなくなった
認識さえされない人間の気持ちなんて。
殺れるかもしれない。
だってこの怪物にも
僕の姿は見えてないからーーーーーー