第3章 a day in our life <双子2歳>
部屋を出てリビングに戻ると湯上がりの潤と雅紀が晩酌をしていた。
「翔兄、おつかれ。ふたりとも寝た?」
「うん。ぐっすりだよ。
このまま熱も下がるといいんだけどね」
「多分大丈夫だよ。
さと、薬を処方はしたけどそんなに炎症も酷くないし。
進級後の疲れが出る時期だしね?」
「うん、だといいけど…」
「翔さん、お風呂入っておいでよ」
「ありがとう、そうする」
双子が眠ってこれからは大人時間。
それぞれ明日の予定だの、今日の出来事の話だの、仕事の話だのを共有する。
双子たちの保育園の話もここで話すことが多い。
「ねー潤くん、『妖怪ウォッチ』って知ってる?」
「うん、最近流行りみたいだね?第二のポケモン的な?」
「あっやっぱりそういう位置付けなんだ?」
「なんで?『妖怪ウォッチ』がどうかしたの?」
「どうもしないよ?
たださ、患者たちと話すときのネタ?」
「相変わらず研究熱心だね?雅紀先生は」
「からかうなよ。
でもさ、子どもって自分の好きなものの話してるときってキラキラしてるじゃん?
だからね?ある程度ネタは仕入れておく必要があるの!」
ふたりでそんな話をしていると翔が風呂から出てきた。