第3章 a day in our life <双子2歳>
しばらくしてバスルームから雅紀の声が聞こえる。
バスルームに行くと
「…おまけのおまけの汽車ぽっぽー、ポーっと鳴ったらはい、出ましょ!ポー」っていつもの歌が聞こえる。
バスタオルを用意して扉が開くのを待つと、湯気のたった智が抱っこされてる。
「はい、翔兄、まずは智ね?」
雅紀から智を受けとる翔。
「お風呂気持ち良かった?」
聞きながら智の体を拭き、髪の毛もタオルドライする。
猫っ毛の智の髪の毛はタオルドライでも着替えているうちに乾いてしまう。
そのままリビングに連れていくと今度は潤がパジャマを用意して待っている。
「智、パジャマ着ようね?
ドナルドとスティッチ、どっちがいい?」
「んと、んと…しゃと、てぃっちー」
「OK、じゃスティッチにしよう」
そう言って手早くオムツを穿かせ、パジャマを着せる。
用意していた麦茶を飲ませているとあっという間に第2陣の和也が翔に抱かれてきた。
「はい。到着!」
翔が抱いていた和也を床に下ろす。
途端、巻いていたタオルを剥いで全裸でリビングを走り出す和也。
「こら、和、風邪引くからパジャマ着なさい」
翔が追いかける。
当然、あっさりと捕まる和也。
「ぱぱ、『めっ』しゅる?」
「和くん、ダメなの判ってるならやらないよ?」
至極真っ当なことを言う翔。