第3章 a day in our life <双子2歳>
時計をみると1時近い。
普段ならとっくにお昼寝の時間。
そろそろ眠そうな二人を椅子から下ろし、パジャマを用意してて着替えさせる。
家を出る前に準備は整えておいたリビング横の和室に二人を連れていき、寝かしつける。
あっという間に眠りについた双子にほっとしつつすぐさま、スマホを取りだし翔に報告のメールを入れる。
今の時間ならまだ本番前だから見れるだろうから。
すると案の定、そんなに経たずして翔から返信があった。
メールの文面から見てとれる翔の心配。
これから本番前なのに…。
落ち着かせる意味も込めて眠る天使の姿を添付して返信した。
自分の昼食を手早く済ませリビングのテレビを音を最小限にしてつける。
保育園に入って暫く二人とも色々な病気を拾ってきた。
毎日ぐずぐずで大変だったけど…画面越しに翔の顔をみて安心して寝たことがあった。
その時からの小さな習慣。
翔の出演番組がある時間帯だけは体調不良の時でもテレビつけておく。
音は絞るけど微かに聞こえる翔の声に落ち着くみたいだから。
潤は双子たちが見える位置に移動させたローテーブルにノートPCを置き、仕事の続きを始めた。
暫くして馴染みの音楽が掛かる。
2時、テレビ日本の午後の生放送が始まった。