第3章 a day in our life <双子2歳>
潤が去ったあとの保育園。
そこにはポッと顔を赤く染める智と和也の担任がいた。
「松本さん、やっぱりかっこいい…。
気遣いがジェントルだもん」
「え?私は相葉さんのほうが…。
なんか癒し系って言うの?」
「いや、やっぱり櫻井さんでしょ?
だってさとくん達といるときの櫻井さんってテレビと違うもん」
智と和也を見送った担任たちと職員室にいた職員が話してる。
保育園の保護者の中で職員たちに圧倒的人気を誇る3人。
当たり前といえば当たり前だが3人ともタイプこそ違えど世間ではイケメンと言われる顔立ちだ。
そして、それぞれ局アナ、医者、弁護士といわゆるエリート。
その上、独身、とあれば女性ばかりの保育園が色めき立たない訳がない。
というわけで智と和也のクラスの担任は既婚者があたると言われている。
既婚者達とはいえ女性がイケメンに興味がないわけではない。
なので今日も智と和也の発熱後、誰が潤に説明するかで軽い争奪戦が繰り広げられた。
もちろん、そんなこと潤たちが知るよしはない。
一方、潤はベビーカーを押しながら再び病院に電話を架ける。
今度は素直に繋いでもらえた。
『潤くん?もしかして和も?』
受話器から聞こえる雅紀の声。
「当り。
迎えにいったら丁度いいタイミングで担任と職員室にきたよ。」
『念のため二人分入れといて正解だったね?』
「さすが!今、いつもの駐車場だからあと15分くらいかな?」
『大丈夫、万が一受付機、終わってたらそのまま、小児科外来に来て』
「りょーかい、じゃ、あとでね?」
電話を切り子どもたちをチャイルドシートに乗せてお気に入りのぬいぐるみを渡すと車を出した。