第14章 虹のカケラ <双子5歳>
「潤くーーん、もうすこしティッシュください!」
明日はいよいよお泊り保育という木曜日。
台風の速度が早まったこともあり、この日は午後早い時間に潤が双子を迎えに行き、翌日の準備をしながら台風に備えていた。
そんな潤を後目に智と和也はリビングのローテーブルでなにか作業をしていた。
「ティッシュ?リビングにおいてあるだろ?」
確か、おととい新しい箱を出したよなぁ?と思いながら潤が答える。
「もうないのーー」
潤に智が返す。
「あと、ひもも!」
もう無くなるなんておかしいと思いつつリビングに入った潤はローテーブルの上を見て理解した。
「あぁ、てるてる坊主作ってたんだ?」
「うん!」
二人はものすごい得意げな顔で潤に頷いた。
ローテーブルの上にはすでに5つほどてるてる坊主がおいてある。
「それだけつくれば大丈夫じゃない?」
潤がそう言うけど二人は首を振って納得しない。
「なんで?」
その二人の行動になにかある気が潤が二人に聞いた。