第3章 a day in our life <双子2歳>
「Jun? Are you O.K.? Something was
happened?
(潤?大丈夫?なにがあったの?)」
画面越しに心配そうな顔のクライアント。
彼女もまた、小さな子を持つ母親であるせいか、このあたりは非常に柔軟な対応をしてくれるのが正直、ありがたい。
「I'm O.K. But, Satoshi has fever.
(私は平気です、ただ、智が熱を…)」
「Oh dear! Satoshi? One of your sweetie
twins? Our meeting has done. Jun, please
pick him up soon.
(なんてこと!智ってあなたのかわいい双子の一人ね?打ち合わせはもう終わりだから、潤、直ぐに迎えにいってあげて)」
とりあえず現状を伝えるとやはりすぐに保育園へ行くよう促された。
双子たちを育てるなかで学んだこと、それは【好意はありがたく受けとること】そして、【その好意をいつか還すことを忘れず、還すときは最大級で】だ。
だから今回も彼女の気持ちを素直に受け取ることにした。
「Thanks,Dian.(ありがとうダイアン) 」
「Don't mind,Jun. See you!
(気にしないで、またね?潤)」
そう言ってSkypeを落としたダイアン。
もう一度、届かないその先に「ありがとう」と伝え、お迎えの準備をはじめた。