第9章 小さな恋のうた <双子4歳>
一方、和也は潤と部屋の掃除。
出しっぱなしのおもちゃを片付け、掃除機に振り回されながら潤に教えてもらいつつ部屋を掃除していく。
「潤くーん、みて!ここぴかぴか!
和、じょうず??」
おもちゃの箒に持ち替えた和也が後ろにいる潤に声をかける。
「お、和、綺麗にしてくれたじゃん!
ほんと、ピカピカだ!」
ツッコミどころはあるけどそれを言うより出来た事を褒めたほうがいいわけで、ツッコミたい気持ちをぐっと抑えて盛大に褒める。
そんな潤に和也が飛びつく。
キラキラした笑顔で飛びついてきた和也を受け止めた潤も綺麗な顔で笑う。
そこに洗濯を終えた智と翔が戻ってきて笑いながら掃除を手伝い始めた。
「よし、掃除も終わり!
和也と智が手伝ってくれたから早く終わったよ?
二人ともお腹空いた?」
潤が二人に聞くと二人とも大きく頷く。
「潤くん、ぼく、まっくがいいの!」
「ぼくもはんばーばー、たべたい!」
「智?ハンバーガーね?」
可愛い言い間違えを笑いながら訂正する翔。
目線はどうする?と潤に向けている。
ジャンクフードは避けたいと思う一方、子どもたちの気持ちも大切。
「まぁ、毎日食べるわけじゃないしね…。
智、和、特別だよ?
ハッピーセットが欲しいんでしょ?」
潤が二人に話しかけると二人ともやはり大きく頷く。
「じゃ、買い物がてら行くか?
二人ともお出かけの準備して」
翔が号令をかけた。