• テキストサイズ

パパはニュースキャスター【気象系】

第8章 お正月 <双子6歳>


「翔兄?そんな顔しないでよ?

 いいじゃん、一つの可能性を知ったってことでさ。

 対処法も見えた訳だし…良かったね?」

「そうそう、そんなに暗い顔しないでよ。

 智たちが心配するじゃん。
 もうすぐ新しい一年が始まるんだよ?

 雅紀が言ったみたいにさ、これで慌てなくて済むじゃん?

 もちろん話が来ないことの方が可能性は高いんでしょ?」

「うん…まぁ…まだ先輩たちもたくさんいるし…」

「じゃ、いいじゃん。
 ほら、飲もう?醒めちゃったでしょ?」

潤が翔のグラスにワインを注ぐ。

「だね?さ、飲み直そう!」

雅紀が明るく言う。

「サクショーごめんね?」

斗真が申し訳なさそうな顔で言う。

翔はなにも言わずに斗真のグラスにワインを注ぎ、グラスを合わせる。

「ほら、飲むぞ?」

「お…おう」

一瞬戸惑った顔の斗真が、相好を崩す。

それまでの空気が嘘のようにまた4人、楽しそうに飲みはじめた。



「翔ちゃん…そろそろ起こす?」

時計を見た雅紀が言う。

「ん?…あ、ホントだ。
 そろそろ起こさないとカウントダウン、間に合わないな」

「あ、俺行ってくるよ?」

潤が二人の寝ている部屋に入っていく。

しばらくしてパタパタと足音が聞こえてきた。
目を拳で擦りながら和也が翔たちのもとにやってくる。

「あれ?さとは?」

雅紀の問いに潤が腕のなかの智をさしながらここと答えた。


/ 447ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp