• テキストサイズ

パパはニュースキャスター【気象系】

第7章  おべんとうばこのうた <双子6歳>


大きな風車の前で子ども達の集合写真を撮り、最後には保護者も交じって撮影が行われた。

終わると先生の指示でアトリエ棟に移動する。

ここで記念の作品を作ることになっている。

「ローズ組さーん!教室でお話しした通り、ここではキーホルダーか缶バッジをつくります。どっちにするか決めてきましたか?」

伊野尾先生が子ども達に話している。

子ども達は先生の言うことに元気に返事している。

「和はどっちにするの?」

潤がビデオカメラを手に和也に聞く。
和也はカメラの方に顔を向けると、少し小さめな声で答える。

「和はね、キーホルダー!作ったら、保育園のリュックにつけるの」

「いいのが出来るといいね?」

「うん、おわったら滑り台ね?」

心は既に外の広場にあるという巨大な滑り台に移ってる和也は、何色かある土台のなかから迷うことなく黄色を選び置いてある材料をどんどん配置していく。

「できた子は係りのおじさんのところに持っていって仕上げをしてもらってください!」

まゆ先生の声がする。

その声に答えるように和也はキーホルダーの土台を持って係りの人のところに行き、あっという間に完成させた。

「ふふふ、出来た!」

潤の構えるビデオカメラに向かって自慢げな顔の和也。

次の瞬間、雅紀の腕を引っ張り、約束通り滑り台へと向かった。
/ 447ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp