第7章 おべんとうばこのうた <双子6歳>
翌朝。
双子たち、いやローズ組の子どもたちが待ちに待った親子遠足の当日。
潤はいつもよりもだいぶ早く起きて、お弁当を作る。
子どもたちにはそれぞれのお弁当箱に、大人分はピクニックボックスに詰めることにした。
双子には親子遠足の前にお弁当箱を買った。
体に合わせた小さな小さなお弁当箱。
来年からは学童でも使うことになるからと好きなものを選ばせた。
てっきり仮面ライダーや戦隊ものもしくは妖怪ウォッチやらマリオやらといったゲームものに走ると思いきや、二人が手にしてたのはミッキーマウス。
やっぱりそこは別格らしい。
二人らしいチョイスに翔たちも楽しそうに笑っていた。
小さなお弁当箱に二人の好きなおかずを詰めていく。
ハンバーグ、卵焼き、プチトマト…。
お弁当箱はあっという間に一杯になる。
大人用のピクニックボックスにも同じように詰めていく。
こちらは翔も雅紀もよく食べるからちょっと多め。
雅紀の好きな唐揚げもいれた。
双子のお弁当は一応キャラ弁にした。
一生懸命描いたオブラートシートをスライスチーズに載せて…、
あら熱を取ったご飯の上に載せれば完成!
潤は双子が蓋を取ったときにどんなかおをするのかと思うと自然に頬が緩んだ。
全ての準備を終えてさぁ、そろそろ起こすか?なんて思ってキッチンを出る。
と、間髪いれずに小さな二つの足音が聞こえてきた。