第7章 おべんとうばこのうた <双子6歳>
「まーくん、お夕飯なに?」
「ん?智お腹すいたの?もうちょっとで出来るよ?」
「ううん、まだ平気。お手伝いある?」
「あっ、じゃあサラダつくるのお手伝いできる?」
「うん!」
元気に返事する智。
「和は?どうする?」
「僕はいい、公文やるから」
「わかったよ、じゃ、頑張ってね?」
智にエプロンをつけながら雅紀が聞く。
「智は公文いいの?」
「…あとでやる」
「そっかぁ、じゃあとで見てあげようか?」
「うん!まーくん、大好き!」
ニコニコしながら雅紀の指示に従ってサラダの盛り付けをする智。
なかなか可愛らしい盛り付けに智らしさを感じる。
雅紀はその様子を見ながら、やっぱり智はこういうことが向いてるみたいだなぁなんて、思ってた。
一方、和也は潤に見てもらいながら公文をやっている。
「潤くん、これ、どういうこと?」
音読しながら意味を聞く和也。
潤は分かりやすい言葉で説明していく。
時間があるときはついでに予備知識を伝える潤。
和也はそれが楽しくて仕方ない様子だ。
「ねー?そろそろご飯だよ。食卓ついて!」
雅紀の声がキッチンから響く。
「僕、パパ起こしてくる!」
智がキッチンからそう言いながら出てくると「僕も!」と和也も一緒に仲良くリビングを出ていった。