第6章 ボクラノリアル <双子5歳>
保育園から程近い、ファミレスにみんなで向かう。
智も和也もそして涼介と侑李もテンションが高い。
その様子だけ見てると、とても保育園で聴いたことが信じられない。
でも…和也が涼介くんを叩いたことは事実なんだろうなと潤は思う。
潤は隣を歩く莉那に声をかけ切り出した。
「莉那先輩、あの…和也が涼介くんに手を出したみたいで、すいませんでした。
ちゃんと家で言い聞かせるので…」
「潤くん…涼介のこと心配してくれてありがとう。
でもさ、和也くんのこと、あんまり叱らないでやって?
流石にね5年、あっ潤くんのところは4年か、保育園にいて同じクラスだと子どもたちの性格もある程度わかるよ?
和也くんのこともね?
潤くん達ほどじゃ勿論ないけどそれでもわかるよ?
あの和也くんが手を出したってことはよっぽどのことだったんじゃないかな?
それだけのことをうちの子がやったんだと思うよ?
喧嘩は一人じゃ出来ないの。
涼介にもね落ち度があるから。
だから、そんなに叱らないでね?
櫻井さんにも伝えてね?
櫻井さん真面目そうだから、下手なこと言ったら菓子折り持ってきちゃいそうなタイプでしょ?」
「菓子折りって…。
まぁ、真面目なのは否定しませんし二人の父親として頑張ってるのも事実ですけどね?」
二人話ながら歩いてると子ども達から「はーやーくー」と催促の声。
目線を交わすと、少し歩く速度を上げて子ども達の後を追った。