第5章 Fantastic Version <双子2歳>
「おちごと?」
「おてちゅだい?」
智と和也は呟きながらお互いの顔を見る。
そして、二人揃って「しゅるー」と大きな声で答えた。
「うん、まぁ、そうなるよね?」
翔は諦めを含んだ表情で雅紀と潤をみた。
「という訳なんだけどね?二人はどう思う?
もうさ、俺じゃ判断つかなくて」
「翔兄がさ、考えてることは分かるよ?
智と和の安全が第一だもんね?
でもさ、理解してるかは解らないけど二人がやりたいならやらせてもいいんじゃない?」
雅紀は翔の顔を見ながら言う。
片手で和也の頭を撫でながら、和也に聞く。
「翔ちゃんのお仕事、手伝うの?」
「ん!ぱぱといっしょー」
ニコニコの和也。
「翔さん、俺は賛成だよ?
二人にとってもいい経験になると思うし。
ずっと続くかなんてわかんないじゃん?
1回で終わるかもしれない。
長く続いたとして、物心がつけば嫌がるかもしれない?
俺たちもサポートするし。
局にはだいぶ、融通利かせててもらってるんでしょ?
たまにはご恩返しも必要じゃない?」
二人の意見を聞いて腹を決めた翔。
一緒に話を聞いてた横山に言う。
「だってさ。
もう、俺に反論の余地はないよ」