第4章 BOYS LIFE <双子2歳>
突然話を振られた潤。
驚きながらもきちんと受けとる。
「そうなの。
なんかさ、お迎えの時間が近いと自然に話すようになるんだよね。
最初、誰?って思っても子どもたちが教えてくれるし」
お迎えは圧倒的に潤が行くことが多い上、もともと社交的な性格故に、いわゆるママ友が出来ているらしい。
「やっぱ、俺たちだけじゃ厳しいことも、ひなママとかが教えてくれたりして助かってるの」
潤がひなママを見て言う。
「そんな…。
同じ子持ちで働いているもの同士、助け合わないと!
……あっもしかして…櫻井さんってテレビ日本の櫻井アナ?」
今、気がついたという顔のひなママ。
知らなかったのかという顔の潤。
ただやり取りを見ている雅紀。
「あ、はい、そうです」
答える翔。
「テレビでみるよりもハンサムだわ」
「あ、ありがとうございます…」
完全に圧倒されている翔。
「そっかぁちーちゃんがいってたのって櫻井さんのことだったんだ。
うちの子が時々テレビ見て騒いでたけどわからなくて…。
失礼しました」
べこりと頭を下げた。
「いや、そんな…」
普段と違う反応に戸惑う翔。
顔をあげたひなママが続ける。
「櫻井さん、クラスの有志でBBQとかやろうか?なんて話をしてるんですけどお誘いしても迷惑じゃないですか?」
思いがけぬ誘いに翔の顔に笑みがみえる。