第4章 BOYS LIFE <双子2歳>
それを聞きながら雅紀も智に言う。
「さとは?泣かずにバイバイして、お昼寝出来る?」
「ん。ねんねしゅる~」
そう言って目を瞑る智。
「さと、今じゃないよ!今は起きて!」
ちょっと、いやかなり慌てる雅紀。
腕のなかの智を揺する。
遊んでもらってると思った智はキャッキャ、キャッキャ声をあげて嬉しそう。
それをみた和也が潤にねだる。
「じゅんくん、かずも!」
「ええっやるの?」
文句を言うそぶりだがそのつもりは無い潤。
抱き上げた和也をその場で高く掲げた。
智の笑い声に和也の笑い声が重なる。
それは凄く幸せな音だけど…。
「二人ともストップ。
家の中じゃないんだからいい加減にしなさい」
翔の声が制止をかける。
途端、黙った双子。
「雅紀も潤も…回りに迷惑になるから加減してね」
「はーい」と雅紀も潤。
周囲はというとそんな5人を微笑ましく見ていた。
「まったく、ちゃんと出来ないとミッキーないよ」
翔の一言に沈んでた双子の顔つきが変わる。
「みっきーしゃん?」智の声に雅紀がさっき言い掛けたことを伝える、
「うん、早お迎えで保育園行くから、その後ディズニーランドに行こうね?」
「みっきーしゃん!いくー!」
再び大はしゃぎの智。
「かずも?みっきーしゃん?」
確かめるように潤に聞く和也。
「もちろん、和もだよ」
潤は笑って答えた。