第4章 BOYS LIFE <双子2歳>
双子たちにはまるで成り行きのように観に行くと言っていた雅紀と潤。
でも実際には事前に園に予定表を提出済み。
まあ、例え突然の参観でも喜んで受け入れる気質の保育園ではあるものの、当人たちも目立つ自覚はあるのでここは穏便に。
この日の2才児クラスの担任たちはいつもよりも華やかに見えると他のクラスの保護者から噂されていたのはあながち間違っていない。
朝から妙に浮わついている担任たち。
普段は来ない施設長の先生までも見回りと称して2才児クラスを覗いていた。
保育園までは翔の車でいつものように行く。
いつもの駐車場に車を停めて、いつもとは違って5人で登園する。
いつもは翔と手を繋いで登園するけど今日は雅紀と潤がいるからちょっと甘えたな智と和也。
「まーくん、だっこぉ」と智。
「じゅんくん、だっこ」と和也。
二人とも日頃から駐車場は危ないと大人と手を繋ぐ習慣が出来ている。
大人が一人の時は我慢するものの二人以上いれば話は別。
ここぞとばかりに二人に抱っこを要求する。
雅紀も潤も仕方がないなぁと言いつつそれぞれ智と和也を抱き上げる。
翔は苦笑しながら保育園バッグを手に先頭を歩く。
「和、ほんとに今日バイバイするときに泣かない?」
潤は腕の中の和也に聞く。
「えーんないよ、かず、おにいさん!」
「そうだよね?
じゃ、泣かなかったら今日は早お迎えね?
お昼寝の後お迎え行くから」