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【ハイキュー】ウシワカイモウト第二部

第15章 ・お姫様じゃない


「やべえ文緒にメッセ送らねーとって駄目だあいつガラケーだったええいEメールか面倒くせえっ。」

でかい独り言を言いつつ瀬見はスマホを操作するも教師がやってきて間に合わなかった。


そういう訳で文緒は4時間目が終わって昼休み、訳のわからない事に巻き込まれる事となる。

「悪い、文緒。」

中庭にて瀬見が呟く。

「あら、どうして謝られるんですか。」

まだわかっていない文緒は首を傾げる。

「いや、天童の馬鹿に巻き込んじまって。」
「確かに天童さんとお昼をご一緒する事になるとは思いませんでした。」
「いーでしょ、たまには。」
「私は構いませんが珍しいですね。」
「いーからいーから。」

そんな会話を経て3人は昼食にする。

「若利君は相変わらず家で皇帝ペンギンしてんの。」
「こらっ、天童っ。」
「皇帝ペンギン、確かに兄様はイワトビペンギンという感じではありませんが。」
「お前もその天然何とかしろ、文緒。」
「あら瀬見さんまで何て事。私は天然ではありません。」
「兄妹揃ってお前らは本当に。」
「つまり相変わらず文緒ちゃんを膝に乗っけてんのって話。」
「それで事がわかりました、相変わらずです。どうも落ち着くらしくって。」
「文緒ちゃんは嫌じゃないの。」
「人前でなければ。」
「つかあれって文緒ちゃんからやったの、それとも」
「若利兄様がある日突然。」

天童はブフォと吹き出し瀬見も笑いをこらえるのに必死になる。

「んじゃさー、文緒ちゃんから若利君に甘えたりとかしないの。」
「例えば。」

里芋を食しながら聞き返す文緒に天童はスマホを取り出して操作した。

「合成音声ですか。」
「知ってんの。」
「SNSのお友達から聞きました。何でも最近は有名な歌手の声を使ったものもあるとか。しかし」

流れる曲を聴きながら文緒の顔が真っ赤になった。

「無理ですこんな」
「そら見ろ。」
「えー何でー。」
「恥ずかしいです。」
「照れちゃってもう、かわいー。」
「おい、天童。」
「からかうのはご勘弁くださいな。」
「ありゃごめんって、そう怒んないでよ。」
「怒ってはおりませんが」
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