第43章 ・ローカル番組事変
「つかあれだ、ネットヤバくね。」
「呟き系のサービスに上がってるかもですか、瀬見さんっ。」
「いや待てリスク犯してまでローカル番組上げる奴いるか。」
「んじゃそう言う隼人君検索よろー。」
「俺のケータイどこ行った。」
「ここです、それと太一ぶっ殺す。」
「マジごめん。」
「そら、タオル。瀬見もちゃんと茶を拭いてくれよ。」
「わりぃ。」
「すみません。」
「本当に若利にも困ったもんだな。」
「明日学校でどーなってるかねえ。楽しみー。」
「天童はいい加減にな。」
白鳥沢の寮内はこうして一部野郎共が騒いでいたが相手が相手なので勿論事は校内でおさまらない。
青葉城西の岩泉一はたまたまTVを見ていたところでこれだったので飲んでいた牛乳を吹き出しかけた。
コンビの片割れにして主将の及川徹は瀬見のように茶を吹き出し思わず岩泉に電話をしていた。
烏野では日向翔陽がひっくり返り妹と母に心配されていた。
影山飛雄は騒ぎこそしないもののバレーボールを抱えて硬直していた。
山口忠は口をあんぐり開けていて顎が外れそうな勢い、月島蛍は片眉が痙攣してたまたま帰ってきていた兄に具合が悪いのかと騒がれていた。
谷地仁花はひいいいいっと叫び紅茶のカップを落としかけて、清水潔子は顔色こそ変わらないが何か物凄い事言ってると思っており、西谷夕はウシワカマジで妹好きだなと笑って流していたが田中龍之介は姉と一緒に涙が出るまで大笑い、成田一仁はペットボトル片手に引きつった笑みで画面を見つめ、木下久志はこめかみに汗を浮かべていた。縁下力は青ざめた顔でカタカタ震えて文緒さん大丈夫かと考えていた。東峰旭に至ってはTVの画面を見つめたまま外国の彫像のような固まり具合、菅原孝支はぶわっはっはとでかい声で笑った為に親に怒られ、澤村大地は見た目の動揺は少ないものの内心おい待てマジか何の冗談だと混乱していた。