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【ハイキュー】ウシワカイモウト第二部

第27章 ・他所の宿題 その2


再びお勉強である。

「おい、ウシワカ妹。」
「何、影山君。」
「これ、見てくれ。」
「いいよ。」
「影山、文緒さんって呼べよしつれーだろっ。」
「うるせえだいたいあってんだろがっ。」
「まあまあ2人とも。」
「大丈夫だよ日向、私気にならないから。」

既に青葉城西の岩泉からウシワカ妹と呼ばれているし、学校でロリ嫁と呼ばれている事を考えればずっとマシである。文緒は影山がでかい図体に反して恐る恐る差し出してきたノートを確認する。漢字の書き取りと読み仮名の問題だった。さっそく文緒は採点するが程なくうーんと呟く羽目になる。

「影山君、凄く言いにくいんだけど」
「ま、間違ってんのかっ。」

びくうっとする影山の様が珍しくて面白いが生憎そういう場合ではない。文緒は遠慮がちにうんと頷く。

「かなりいっぱい。」

文緒に採点されたノートを見て影山はガーンとなる。ノートは真っ赤な一方その顔は逆に真っ青だ。

「何か偏とかつくりがぱっと見似てるのをいっぱい混ぜてる感じがした。」
「お、おう。」
「まずこれは衣偏(ころもへん)ね。」
「何だって。」
「漢字の左側のこれ、ネみたいなの書いてるけど点が足りない。」
「区別がつかねえ。」
「袖とか裾とか着るものに関係してるのは大抵これだよ。だって衣って着るものでしょ。」
「お、おう。お前やっぱ頭いいのな。」
「そうでもないよ。いちいち意味をくっつけないと覚えられなくて大変。」
「そうなのか。」
「あとこれね、読みは"トルコ"(土耳古)。」
「今時こんな書き方するかよ。」
「おい影山、自分が出来ないからって我儘言うなよっ。」
「日向ブットバスっ。」
「人んちでぼーりょくはんたいっ。」
「確かにあまり書かないとは思うけど」

文緒は微笑む。五色君と話してる時みたいな感じがしてきたと思った。
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