• テキストサイズ

【赤葦京治】炉辺歓談 【短篇集】

第5章 《関係》R18


結局、お互い言葉が足りなかっただけで。お互い誤解していただけで。

その後は、初めてセックスした時の様に、もうめちゃくちゃに犯した。好きだと、愛してると言い合って。肌と肌を触れ合わせて、痛いくらいに抱きしめあって。ぽっかり空いてしまった心を埋め合う様に。近いようで遠かった距離を縮める様に。

ああ、でも、の中で達したかったから、ばっちりゴムは着けてヤッた。

それでも、何よりも嬉しかったのは

「あっ、ん、、ふぁっ!け、ぇじくっ…やぁっ、だめっ!」

なんて、喘ぎの途中に、多分無意識に呼ばれた俺の名前。ずっとずっと、「赤葦先輩」と呼ばれてきて、寂しさを覚えた心を満たしてくれた。

嬉しくて嬉しくて、1晩で何回をイかせて、自分がイったのかも分からない。体力の限界まで。まるで獣の様に。

朝起きて、腰が痛すぎて動けなかったと、ベッドの周りに散らばっている、俺の精液がたぷたぷと入ったピンクのゴム。

それらが昨晩の激しさを物語っていた。

それでも、は笑って許してくれて。「私も、気持ちが通じて嬉しかったから」って。ああ、本当に好きだ、可愛い、いじらしい、大好きだ、愛してる。

もう多分、お互いがお互いから離れられないだろう。あっちでもこっちでもすれ違って、誤解して、でも、それがあったこそ、今こんなにを愛おしく思う。

それは多分、も同じ。

傍で寝息を立て始めたに軽くキスをして、俺ももう1度、眠りについた。

もう二度とすれ違わないように、しっかりと抱き締めて。




/ 33ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp