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世界は恋に満ちている。
第2章 桜の木が恋をした。
〜さくらside〜
いつも、通る道。
そこに一本、大きなさくらの木がある。
毎年毎年、綺麗に咲き乱れるさくらの木。
私はその木が何故か気になった。
…私に何か言っているようで。
だから私は微笑み返す。
『綺麗だよ』
ここ近年の春はここを通るたびにさくらの木に微笑みかける。
それが春限定の1つの日課になった。
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