第3章 長年片想い
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「ブーケトスいくよー!」
「「「「「はーい」」」」」
いろんなところから返事が聞こえる。
「そぉーれっ!」
投げた花束が宙を舞う。
それが、誰の手に渡ったのかなんてどうでもいい。
それくらいに幸せだった。
「いやぁー、かなとゆう、最後までいったねぇ」
「なによ、その最後って…」
苦笑いで友達の言葉に返す。
「まぁまぁ、じゃ、これからもお幸せに〜」
そう言って友達は去っていく。
「最後じゃねーよな」
「ん?」
近寄ってきたゆうは言った。
「これが始まりだな」
「っ!もちろん!」
風に舞ってる桃色の花。
集まってくれたみんなの声。
これから始まる新しい生活。
その期待に胸弾ませら私たちは、生きていく。