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【R18 ハイキュー!!】幼なじみ 赤葦京治との場合

第7章 一生モノの約束と男の純情



「謝んじゃねええええ! 謝られたら、俺がすっごい当て馬ぽいじゃないか!」

ぽい、じゃなくて、当て馬そのまま……とは思っても言わない。

あいつが俺のことをずっと好きでいてくれてるのはわかってた。

わかってて、俺が踏み出さなかっただけ。

つまり、木兎さんの入る余地は最初から皆無だった。

「まるっきり当て馬じゃん、木兎」

あ、言った。

アッハハと笑うマネ先輩に悪気はない。

でもこういう天然が一番男の気持ちを抉る。

「赤葦、サイテーだ、おまえ……俺はいつもおまえに勝てないじゃないか……」

なに言ってんだ、この人。

いつも我儘聞いて譲ってるのはこっちだ。

試合中ヘタレないようにフォローしたり。

それだけじゃない。

「あの……俺が木兎さんに勝ったことなんて、一度もありませんけど」

バレーの才能。

その存在の大きさ。

木兎さんは器が大きい。

大さっぱでも、大きい。

俺は、男として何一つ勝ててない。

「赤葦、素でそれ言ってたら殴る!」

「素ですけど」

「お、赤葦も結構天然ジャン!」

あなたに言われたくないですけど……

「おまえは、すげぇんだよっ! セッターとしても、男としても!」

「……は?」

「俺はおまえが上げてくれなきゃ、打てない。おまえがいなきゃ役に立たない。おまえがいるから、俺は強い。俺の気分を読んでくれるおまえがいなきゃ、俺はチームに入れない」

「そんなこと、ないと思いますけど」

たしかに木兎さんは手がかかる。

それでも、この人と一緒にバレーしたい。

そう思えるのは、やっぱり木兎さんがすごいからだ。

「なんでおまえ、そんな冷静なんだよっ! もっと照れろよ! つか、ありがとうございますとか、ないのかよ!!」

「なんでお礼言わないといけないんですか」

「俺が褒めてるんだぞ!」

別に頼んでないし。

「それに……」

「……それに?」




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