【R18 ハイキュー!!】幼なじみ 赤葦京治との場合
第6章 本当に欲しいモノを逃すのは男の恥
「去年の時も今回の木兎さんも、俺がすごいと思う人で、そんなのがおまえのこといいって言うなら、俺はおまえのことは諦めて、黙ってるべきだって思った。俺はあんまり愛想いい方じゃないから、おまえは木兎さんと付き合った方がきっと楽しいだろうし、いろいろおまえにとって有利だから」
どういうこと、それ?
「……じゃあ、あの時……どうしてキス、したの?」
「我慢できなかった。なんかおまえに触れたら我慢できなくなった。だからあの時以降、できるだけおまえとは接触しないようにしたし、おまえが紹介してきた子とも付き合ってみた。おまえの事忘れた方がいいだろうと思った」
そんなこと……?
そんな自分よがりな思い込みで、私ずっと悩んでたの……?
カッとお腹のあたりが熱くなる。
全身に一気に血が駆け巡ってるみたいに熱い。
これ、怒りだ。
私、すごく怒ってる、今……
「なんなの、それっ!!!」
怒鳴ると、京治の肩がびくっと震えるのがわかった。
初めて京治が私に驚いてる……
「京治、私が京治のことどれだけ好きかわかってない! 私は京治がいいんだよ!? 京治じゃなきゃイヤなんだよ!? なんでそういう私の気持ち、無視するの?」
京治、勝手だよ。勝手すぎる。
頭いいからグルグル考えちゃうのかもしれないけど、でも……
「もっと素直になってよ……素直に京治の気持ち、教えてよ……」
好きってホントは、単純なことなんだよ。
「こういうのって、人に譲るとか、人と比べるとかいうことじゃないじゃん!」
「……ごめんな」
「謝ってほしいんじゃない。ねえ、」
「好きだから」
あ、……
「……ほ、んと?」
「おまえのこと、俺は好きだから」