第76章 暁に向かって
≪無限収納≫
目の前に現れる鞄。
≪開≫
鞄の鍵が自動的に開き その中から280度に広がる棚が現れる。
「昼間作った薬水で 中華粥にしましょう」
【米】【塩】【鶏肉】【薬水入り一升瓶】【葛の根】【黒コショウ】
≪調理空間作成≫
魔法陣の上に透明な鍋が現れる。
≪食材投入≫
鍋の中に素材を入れる。
一升瓶は中身だけ入り消える。
≪調理開始≫
鍋が輝き始め、素材が煮えていく。
あとは サラダと果物
【レタス】【トマト】【ヤングコーン】
【リンゴ】【キウイ】【モモ】
【ドレッシング】も必要ですね
次々と素材をキッチンの調理スペースに出す。
簡単に食材を切り盛り付けていく。
魔法陣の輝きが消え、テーブルの鍋敷きの上に鍋が現れた。
鍋の蓋を開ける。
スプーンでひとすくい取り味を確認する。
「うん 良い出来です」
≪調理完了 温度固定≫
≪閉≫
棚と鞄が消える。
キッチンワゴンにできた鍋とサラダを乗せカズ君がいる所に向かう。
カズ君の姿がない。
「カズくん? 大丈夫?」
バスルームの方に声をかける。
N「はいはーい」
前髪を濡らして出てきた。
(顔洗っていたんですね…)
テーブルに食べれそうなものを並べていく。
N「多いね…」
カズ君が椅子に座る。
「食べられるだけでいいので、お召し上がりください」
カズ君の前に皿を差し出す。
スプーンを粥に入れかき混ぜ パクっと口にして「うん 美味しい」と頬を染めるカズ君。
「それは良かった。食欲が有ることはいいことです」
ゆっくり 粥を食べていくカズ君。
(器の輝き 安定
体の護符はそのままのようですね…)
「お替り 在りますから 沢山食べてください」
声をかけても 返事は返ってこない。
(なにか 考えているんでしょう…)
N「食べたらさ ちょっと付き合ってくれる?」
カズ君から声をかけてきた。
「体を動かすのですか?」
N「うん。ちゃんと準備しないとね、ほら本番は定時で始めないとね」
皿のお粥を集めて すくい取りながら言う。
「ギリギリまで ゆっくりしていただきたい」
心からのお願いを言う。