第76章 暁に向かって
大野視点
俺のベッドに倒れこむ二人をみて 心がざわつく。
橋本の方にゆっくり近づき 聞く。
その ケムリ ナンダ
橋本「我が君 お怒りお鎮めください」
細い煙が昇る皿を上げ 頭を下げる橋本。
せ つ めい しろ
橋本「はっ
これ成るは
香芝と檜を薫衣草の油を練った 香でございます
これ以上の飲酒は 今日の公演に差し支えます
強制的に 睡眠に導きました」
んっ
橋本の手の上の皿を 人差し指でクイッとこちらに引き寄せる。
皿の上に 三角の火のついた塊から煙が上がる
コウ デ アル な
引き寄せた皿を浮いた状態でテーブルに向けて飛ばす。
コノ オレも ネレ と?
橋本「香の煙で 眠れますか?」
頭を下げたまま橋本が質問を質問で返してきた。
「すぅぅぅぅ」
思いっきり吸う
「ふぅぅぅっぅうぅぅ」
大きく息を吐く
檜のケムリ は イラ立つ俺の気持ちを アノ時のように正す
(おっちゃんにボコられたな)
「ごめん ちょっと 気が立ってた
二人を寝かせてくれて ありがとう
おいらじゃ 翔くんみたいに 律せないよ」
ゆっくりソファに座り気持ちを落ち着かせる。
橋本「痛み入ります」
返事はするが 近づいてこない。
手の甲を降って 退室を促す。
橋本が右手で握った拳を左手の掌でつつんで消えた。
テーブルの上に細い煙が真っすぐ上る。
「はぁ 檜のおっちゃんがいるみたいで 嫌かぁ…」
※おっちゃんは檜の精霊 風貌が初老の男性タイプ
ソファから立ち上がり 窓を開け ハワイの風を部屋に入る。
檜の匂いは薄くなる
窓から見えるハワイの夜景
遠くの空は白み始めたばかり
ソラ ウミ ヒト みんな 綺麗だ
部屋の方から ふわっと 良い匂いの風が出てきた。
ん? 良い匂いだな 松潤か?
ゆっくり部屋に戻る。
部屋の中の心地いい匂いを嗅ぎながら 周りを見回す
ベッドを覗き込む人がいる。
「あれ…翔くん?」
(なんで 俺の部屋にいるの?)
ゆっくり振り向いき微笑む翔くんが「うん」っと返事をして近づいくる。
「ニノの部屋にいなきゃ じゃないの?」
(和也は大丈夫なの!!)