第69章 やっぱお着換え

大野視点

「わかった」
（俺の影たちが何もしないわけが）

「翔くんの行動に全面的に賛同する」
（今の俺じゃ　なにもできない）

Ｓ「ありがとう　智くんに賛同もらったら　いろいろやりやすい」
　ぱあっと翔くんの表情が明るくなる。

「和也の事　よろしくお願いします」
頭を下げる。

Ｓ「かしこまりました」

顔を上げると翔くんも頭を下げていた。


（翔くんの　かお　いまは　見ない方がいい…）


その場から逃げるために籠の中の服に手を伸ばす。

（ジーンズは　朝のだけど　シャツは俺んじゃない…
　ニノのでもないな…）

翔くんに感づかれないように　頭中を着替えでいっぱいにする。

Ｓ「智くん　先行くね」

翔くんが呼ぶから顔を向ける。

　翔くん微笑みながらが軽く手を降って出ていく。

「ああ」
小さく手を降って応じる。


（ああ　まだ　胸の中にモヤモヤがあふれる）

グッと胸を押さえる。


（おいらが　あんな事しても　こんな状態になってても

　いつも　傍にいてくれる翔くん

　立場とか　立ち位置とか　いろんなこと　考えて　動いてくれるのに

　また　殺されてしまうのか）


Ｍ「信じて　あげなよ」
　いつの間にか着替えが終わった松潤が傍にいた。


「松潤」
（信じるって…）

Ｍ「翔くんが　俺たちの事　大好きだって　わかってるだろ？」
　イケメン松潤が困った顔して胸を叩いている。

「うん
（わかってる　そんな事）

　でも　なんかぁ」
（今の　感情を言葉にできないんだ）

Ｍ「そんな顔しないでよ　後でどやされるの俺なんだから！」
　松潤がグーパンを胸に当ててきた。



「松潤をどやす？誰もできないよ」
松潤の拳をそっと離す。

Ｍ「ううん　翔さんはやる　しっかりする！」
　首を振りながら言い切る松潤。

「翔くんかぁ」（確かに　怒ると怖いもんなぁ）
頬をパンパン軽くたたく。



Ｍ「ほら　早く着替えてよ　ニノも待ってるし　急ごう？」


「ああ　今　着替える」
籠にあった服に急いで着替える。


着替えが終わると松潤と一緒に、移動車に戻る。


車の中に入ると

Ｓ「おかえりなさい」
　笑顔で迎える翔くん。

「ふふ　ただいま」
（おれらの　翔くん　おいらの　大事なしょうちゃん）