第68章 ヘリから車へ
大野視点
ヘリコプターの前に綺麗なしっぽが揺れながら飛んでいる。
(綺麗なしっぽ…)
A「たのしかったね」
相葉ちゃんが話しかけてきた。
んっと顔を向けても、相葉ちゃんは俺の方を向かない。
(なんだ 松潤に話しかけていたのか…)
進行方向に顔を戻して外を見る。
青かった海と空は 夜の闇に染まり 在るのはハワイの電球の光
(単色の夜景もきれいだな…)
M「見えてきたよ」
松潤が暗がりを指さす。
(え どれ? 同じ色だからわからないよ)
A「えー もう 着くの?」
S「帰りの方が早い気がするね」
N「同じ航路なはずですよ」
後ろでワイワイしている。
M「あれね」
再度着地点を指さす松潤。
「ああ アレか」
両手で丸を作って覗き込む。
ヘリコプターが着地点にゆっくり降りる。
傍で並走していた狼神がゆっくり離れていく。
ヘリはちゃんと地面についたのに、なかなか降りれない。
密着のカメラマンとスタッフが近づいてくる。
(まだ 密着つくのかぁ)
スタッフがヘリの扉を外から開けてくれた。
M「イェーイ 最高だ!!」
大きな声を上げてヘリから降りる松潤。
スタッフ「お疲れさまでした」
外にいたスタッフ達から拍手や歓声が上がっている。
スタッフ「楽しめましたか?」
後部座席の扉を開けてくれたスタッフが声をかけてきた。
A「すごく よかったぁ!!」
ヘリの扉を持ちながら、外に出る相葉ちゃん。
「ほんとだねぇ」
一緒に降りる。
M「お疲れ!」
先に降りていた松潤が手を上げて待っていた。
A「おう!」
「いいぇい!」
ハイタッチをする。
(はー 疲れたぁあ 飯食って 寝てぇ…)
ヘリの方に体を向ける。
N「ありがとうございます」
ニノが何か持って降りてきた。
(お やっと降りてきた)
相葉ちゃんが背中を触る。
(ハイタッチか)
笑顔のニノが俺をスルーする。
N「お疲れ!」
M「おお」
松潤とハイタッチしているニノ。
(あれ?さっきの押しは違ったのか?)
松潤と後から来た翔くんとハイ握手をして、車がある方に歩き出した。
(パンパン パーンってなるかと思ったけど…)