第68章 ヘリから車へ
櫻井視点
M「うぉぉぉぉ」
O「うぃい!」
松潤と智くんが雄たけびを上げる。
ピクッと ニノの体が動く。
「しゃぁぁぁ」
俺もヘビメタ風に声を上げる。
ニノが天井に向かって指を上げる。
(んーー 帰ったらすぐ枝の頼みを実行しないとな)
※P479
N「It flies.」
左人指し指を伸ばして宣言するニノ。
A「イッツ! イッツ!」
相葉くんがニノのノリに合わせる声を上げる。
ヘリが真っ直ぐ浮上。
空路を順調に飛んでいる。
横のニノがあったかい、よく見るともみ上げ当たりから汗が流れている。
(耳も赤い)
「大丈夫か?」
相葉くんに聞こえないように聞く。
N「何がですか?」
何事もない顔で俺の方を向くニノ。
「たくっ」(俺にまで そんな顔するのかよ)
少し濡れたニノの頭をわしゃっと撫ぜる。
A「なに?なに?」
相葉くんが話に入ってきた。
N「あんまり動かないでください」
グッと肘を広げ押し返すニノ。
A「はいはーい」
素直に戻っていく相葉くん。
(こう見ると 通常運転なんだよなぁ)
M「見えてきたよ」
松潤が暗がりを指さす。
ハワイの淡い街灯の中 着陸地点の明るいライトが見えてきた。
A「えー もう 着くの?」
窓に顔を押し付けて確認している相葉くん。
「帰りの方が早い気がするね」
N「同じ航路なはずですよ」
A「五人だけの夜間飛行♪もっとしたいね」
ニノの方に向いて笑う相葉くん。
N「そうですね いいですね」
穏やかに返事をしているニノ。
ヘリコプターが着地点にゆっくり降りはじめる。
狼神が俺の方に寄ってきて、見つめる。
(モモ?)
狼神は何も言わずヘリの周りを回って離れていった。
(なんだったんだろう それにしても 綺麗な瞳だった)
着地した機体が安定したころ合いで、密着のカメラマンとスタッフが近づいてくる。
スタッフがヘリの扉を外から開けてくれた。
M「イェーイ 最高だ!!」
大きな声を出してヘリから降りていく松潤。
外では拍手や歓声が上がっている。
スタッフ「楽しめましたか?」
A「すごく よかったぁ!!」
O「ほんとだねぇ」
相葉くんと智くんが一緒に降りてくる。