第54章 MC中お着替えと 奔走 1
「ヤバい…もう足が痺れちゃって…」
個人スペースに入り口で外に聞こえる声を出す。
浜地「小さいです もっと 大きな声で!」
口の前で手をパクパク動かす。
「腰やっちゃったかも。全然動かないもん」
大きく息を吸って 腹から声をだす。
浜地「いいです では 密着のカメラにも…」
ブツブツ浜地が何か戦略を考えている。
スタッフ「二宮さん 大丈夫ですか?」
数人のスタッフが個人スペースのある所から出てきた。
「う うん」
(さっきの声を聞いたのかな…)
スタッフ「さっき 松本さんから 二宮さんの所に医療チーム来てもらう様に連絡がありまして」
「そうなの ありがとう」
すり足で自力で自分のスペースに向かう。
黒いカーテンを開けてもらう。
「もう足が痺れちゃってダメだ!」
密着のカメラに聞こえるように言う。
スタッフ「ここへ」
自分のスペースにある長椅子は簡易的なベッドになっていた。
長椅子に腰かける。
スタッフ「水分を」
ストロー付きのボトルを差し出すスタッフ。
「あー 先に着替えるから そこ置いておいて」
橋本「二宮さん ドコを痛めましたか?」
橋本マネが入って来た。
「あー…古傷とぉ」
浜地の方をチラッと見る。
浜地「坐骨神経症の処置を希望します」
スタッフ「痛み止め用意します!」
中に居たスタッフが出て行く。
橋本マネが俺のスペースを囲う黒いカーテンを下していく。
「マジ注射?」
浜地「そうですね」
「うー」
カーテンが全部下し終わると 橋本マネがパチンと指を鳴らす。
橋本「結界を張りました 二宮さん 少し体を見せてください」
ものすごく怖い顔の橋本さん。
「は はい」