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虹と花とキミ達と 2 《気象系》

第54章 MC中お着替えと 奔走 1


二宮視点

S『ちょっと、あれよ!お二方っ』
 翔さんがいきなり声かけてきた。


『はいはい』
持っていたマイクを口に近づける。


S『あの、別に…
  そういうワケじゃなくてぇ 早く着替えてねっ!!』
 翔さんの不安そうな声。

M「オッケー♪」
 潤くんの軽ーい返事。


全てが 自分の息をする音の向こうに聞こえる。



(なにか 返事を返さなきゃ…)

「それは 三人で」

(声が出てないな…ふう)

マイクをグッと握って『大丈夫ですよぉ!』と声を絞り出した。




M「あんまり無理するなよ」
 横を歩く潤くんが心配してくれる。


「大丈夫だよ 大丈夫…」


ステージの裏に入ると 浜地が立っていた。 


(ああ はまぁ)




















  の


ん? 潤くん…のこえ?


目を開けると、目の前に浜地の顔がある。


「浜地?」


浜地「よかった」
 浜地がふうっと息を吐く。


(え? なんで 浜地に抱きしめられてる?)



M「ニノ! 大丈夫?」
 潤くんが俺の額に手を持ってきた。


「潤くん?」


  潤くんの顔 浜地の顔 周りの風景


理解者を呼ぶ間もなく 脳内で情報処理していく



(もしかして 俺 トンダ?)


「ごめんね 大丈夫だから…」
浜地の胸をグッと押し、一人で立ち上がる。



「ゥッ」
ズキンと響く腰の痛み。



浜地「二宮さん」
 浜地が俺を支える。


M「おい 大丈夫か?」
 潤くんも俺を支えてくれた。



「大丈夫じゃないみたい…腰やっちゃったかも」
痛い所だらけ だけど 一番痛い所が腰。


M「マジか… じゃ先行って、スタッフに言っとく」
 後頭部をカキカキする潤くん。


「ごめん よろしく」


M「浜地さん ニノよろしくね」
 俺を見て 浜地にペコっと頭を下げる潤くん。

浜地「かしこまりました」



 小走りに走って行く潤くんの背中を見送る。


浜地「和也様」
 浜地が困った顔で見つめる。


「そんな…顔すんなよ みんなが気づくだろ?」
床に顔を向け、小さく呟く。



浜地「いえ こうなったら いっそ大きな声で宣言しましょう」
 ふん っと鼻を鳴らす浜地。


「はぁ 何言ってるんだ」
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