第53章 1日目 《MC》 1
N「いやぁぁぁ 暑いっ!」
ニノが声をはる。
(珍しいね そんなに声をはるなんて…)
いつもより 汗だくのニノ
(ちょっと そんなに 汗かいて大丈夫なの?)
N『俺なんかさぁ、酔っぱらってるみたいに赤くなっちゃってさぁ』
へへっと笑うニノ。
S『そうそうそう!顔が赤いからっ』
翔ちゃんが早口でニノの方に近づく。
N『これ、どうしたらいいの? 』
顔の汗をぬぐいながら言うニノ。
M『お酒飲んでいるわけじゃないですよね?』
松潤が珍しく茶化すように確認している。
N『飲んでいるわけないじゃ!』
コントのように話を進めるニノ。
話に 入った方がいいのか 入らない方が良いのか よくわからないから
四人の動きを見ている。
O『逆に飲んじゃえばいいじゃん?』
N『いやいやっ』
(だってさ あーやって 大ちゃんと遊んでいる時に 俺が入って行くと 機嫌わるくなるじゃん…)
伸ばした手を振りながら詰め寄るニノ。
詰め寄られた大ちゃんがクッと口角を上げる。
S『逆にって、なんの逆よ!』
翔ちゃんが笑いに変えようとした。
N『ダメでしょ?』
ニノが困った顔した。
N『みんなも すごい汗かいてるもんね』
手の甲で額を拭って、周りを見回すニノ。
O『飲んじゃえよ』
大ちゃんが珍しく絡みつづける。
松潤が俺を見ている。
(あぁ…止めてた方がよかったのかぁ)
N『もう!!』
大ちゃんから離れるニノ。
N『それより 翔さん! 翔さんは?いかがですか?』
ニノが翔ちゃんに話しかけた。
頬をワザと膨らましている大ちゃん。
観客のみんなは ニノと翔ちゃんの方を見ているから 大ちゃんの方にゆっくり近づいて
「大ちゃん もう いいよ」
声をかける。
O「もういいの?」
普通の顔で振り向く大ちゃん。
「オーケーです 笑いあったよ?」
O「ならいいけど…」
心配そうな目で翔ちゃんとニノを見ている大ちゃん。
S『海が見えて、ヤシの木が見えて、絵葉書みたい』
翔ちゃんが海の方を指さす。
N「そうだね」
ニノもそっち方を見る。
「ねぇ」
大ちゃんの肩をポンポンっと叩いて、引きよせる。
O「キレイだねぇ」
大ちゃんも見ている。