• テキストサイズ

虹と花とキミ達と 2 《気象系》

第1章 ハワイの朝


相葉視点

体が左右に揺れる。

 「着きましたよ?」
 誰かの声が聞こえる。


(ん?)
目を開けると、目の前に日翅ちゃんの顔。


「! あれ? おはよう?」
今 自分がいる場所が分からない。


本郷「移動中に寝ちゃったんですか?」
 後部座席のドアが開いた状態で話し続ける日翅ちゃん。 


(あー ジョギング行って、ホテルに帰って来たのか…)
ゴソゴソ車から降りる。


本郷「部屋帰ったら、直ぐシャワー浴びてくださいね」
 日翅ちゃんが部屋のカードキーと携帯の入った袋を渡してきた。


「サンキュ。」
受け取る。


本郷「あ!」
 日翅ちゃんが大きな声を上げる。


「ん?」
振り向くと、日翅ちゃんが口を押えている。


「なに?忘れ物?」


本郷「いえ…なんでもありません」
 車からマウンテンバイクをおろしている日翅ちゃん。

(忘れ物したんだね…)


「俺 先に部屋に戻るね」
日翅ちゃんに声をかけて、エレベーターに向かう。



(ん…)
誰もいないフロアに“ニノ”の気配を感じた。


 気配は 上の方からする。


(早く帰ってこい?なのかな?)

エレベーターに一人で乗り込む。



(あ…)

携帯に着信のランプが点滅している。



(ニノかな?)

携帯には一斉メールが一件入っていた。


 “本日のタイムスケジュール貰いました。

  集合時間9時までに一度 目を通すなら 俺の部屋に来て

  櫻井 ”


(翔ちゃんからかぁ それも 業務連絡…)




携帯を袋に戻す。


(宴の高揚は器には反映されないのかぁ ちょっと 残念)



 チン
部屋のある階にエレベーターが止まる。






アイボリーの廊下を通って自分の部屋に向かう。


 翔ちゃんの部屋をみる。
 着ているTシャツを抓んでクンクンする。


(先にシャワーだね)
/ 637ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp