第53章 1日目　《ＭＣ》　1

櫻井視点

『　Love　Love　for you　』

　ゆっくりゼロ地点に降りていくステージ。


　曲がゆっくり消えて行き、会場放送　が流れる

（ふうぅぅ　あっつぅぅ　さぁ　お話タイムですよ！

　お！　吉桜！

　蟲の垂衣(たれぎぬ)着させてもらったのね　うん　溶け込めてよかった）


『Yeah！Yeah！Yeah！』
マイクに向かって声をだす。


『ハワイにお集まり（おっと、桟敷の方に向かってはまた後で）

　もしくは　この会場にお越しの　みなさん！
　こんにちは！
　あらためまして、我々がっ…」

いつもなら　中央に集まっているはずの　嵐　がいない。


「ちょっと　みんな　整列っ！」
バラバラでファンサービスをしている皆を呼ぶ。


　俺の声に　あ！　って顔の雅紀


「まったく　ほらほら」
手招きする。

　あわてて一列に並ぶ

『こんばんはー。アロハー。改めまして、僕たちが』
改めてマイクに声を乗せる。

『嵐でーす』


「どうぞよろしく　お願いいたしまぁすっ」

Ｎ「お願いいたしまーす！　どうもみなさんっ　どうもっ」

Ｍ「みなさん、ようこそハワイへ！」

Ａ「ありがとうございます！」
Ｏ「ありがとうございます」

頭を下げたり　手を振ったり　挨拶をする。


ステージ下の人達が　立ったまま手を振っている。


「どうぞ、みなさんお掛けください」
座るように促すと　客席がザワザワしている。



｛我らの宴にお越しいただき　ありがとうございます｝
桟敷間の方に向かって手を振る。

　桟敷間の来賓の方が手や袖を振って返してくれた。


Ｏ「桟敷　けっこう居るね」
　智くんがゆっくり近づいてきた。


「ねっ！すごいよね　ここ　外国なのに…」


Ｏ「あちらさんに　人の国境は関係ないよ」
　ふふっと笑う智くん

「確かに」
うんうんと頷く。

（あ　潤がコッチ見てる）
『いやぁ、凄いね。
　ハワイにお集まりいただいて。現地の方々もいるわけだけど』


Ｍ『そうだね』


Ａ『知っててくれてるっていうのが　嬉しいですね』
　雅紀も近づいてきた。


Yeeeeeeah！と観客から歓声が上がる。


Ｏ『Ah！ Thank you！』
　手を大きく振る。