第49章 嵐 コンサート 起動!!
宙ぶらりんっという言葉が似合う二人をみて、指で指しながら笑い声をあげながらステージに膝をつく二宮。
(笑いごとか!)
勘のイイ人なら視えてしまう、急いで宮様と浜地を御簾で隠す。
膝を付いた状態で二宮は『 あきらめないぜ』と唄い、何事もなかったようにたちあがる。
他のメンバーも通常運転を確認する。
桟敷席の方々も落ち着いている。
≪二宮は今 仕事中ですよ 邪魔をしてどうするんですか?≫
宮{う~ 良いではないか}
口を尖らせ、小さく呟く宮様
浜地≪すみません 私がついていながら…≫
≪たのむぞ≫
ふうと息を整え御簾を畳む
浜地≪はい ささ 宮様 人の気は酔います こちらへ≫
桟敷間に誘導する。
宮{うむ…}
素直に席に戻る。
(コレは 大変かも…)
桟敷席の縁に立つ。
浜地≪茶湯を用意してまいります≫
浜地が席を離れる。
宮{我(わ)の警護 イヤか?}
宮様から声を掛けてきた。
≪いいえ 滅相もありません 私の様な下位がお傍に寄せていただく事 光栄です≫
体を宮様の方に向け、胸に手を置き軽く体を傾ける。
宮{そうか…}
宮様が膝をポンと叩くと、ひじ置きが現れた、それに寄り掛かる。
『 この 苦しみも サヨウナラ』
五人がが大きく手を振りながら歌っている。
宮「 サヨウナラ 」
人の声を発する宮様
(声? 神域にいると 戻るのか?)
宮様は一輪の白い花の花弁を触っていた。
(あれは御印の槿の花…なぜそんなに物悲く見つめているんだ…)
浜地≪茶湯をお持ちしました≫
浜地が 湯呑を小さなお盆に乗せてやってきた。
≪こちらの菓子などいかがですか?≫(笑顔にしたい)
相葉から預かったビスケットの袋を差し出す。
宮{おお これは マーのびすけいと ではないか!}
袋から出てきた丸い焼き菓子を見て頬を染める。
≪はい ゆっくりお召し上がりください≫
浜地≪ようございましたな≫
宮{うむ}
嬉しそうにビスケットを口に入れる宮様。
浜地「あれは…」
「相葉から預かっていた物だが、今 口にしてイイ物で一番安全な物だろう」
浜地「あとで 断りは私の方でいたします」
「怒ったりはしないと思うけど 一言頼むな」
浜地「はい」