第48章 コンサート会場 開場 嵐登場まで
二宮視点
翔さんに続いてヘリに乗り、シートベルトを着装しながら、肩が当たる位の横の人をチラッと見上げる。
A「狭い?」
ゴメンって言っているように体を動かす相葉さん。
「ううん」
小さく首をふる。
(ごめんは 俺の方だよ)
今さっきの事を思い返している。
(これ以上、困らしたらいけないよね…)
「いよいよですよ」
ふうと息を吐いて仕事モードの顔をする。
A「そうだね」
頷く相葉さん。
スタッフ「松本さーん」
スタッフがレシーバーを持って走って来た。
前の席の潤くんがヘリから出て行く。
閉まるはずの扉が全開。
確認する為さっきのレシーバーで向こうの話を聞く。
(問題は…無いようですね…)
M「おまたせ」
潤くんが乗り込むと外から扉をしっかり施錠しされた。
外のスタッフから飛び立つ合図が出た。
M「よし!」
気合いを入れる潤くん。
A「行ってきまーす」
外のスタッフに向けて手を振りなら言っている相葉さん。
ヘリがゆっくり浮上して会場の方に進み始める。
イヤモニ『ヘリ内映像 抜きます』
イヤモニからスタッフの声が聞こえる。
“OK. This is ARASHI. 15th Anniversary.”
A「アロハ」
相葉さんが大きな声を上げる。
「ほぉっぉぉ」
ヘリの定点カメラにアロハポーズを向ける。
S「イェイ」
翔さんが、指を伸ばして決める。
ゆっくり ヘリがセット裏の即席ポートの上に降り立つ。
「無事着地です」
翔さんが声をかける。
S「うん」
コクッと頭を動かす
スタッフがゆっくり近づいて来る。
ヘリの扉を後ろと前のドアが全開になる。
潤くん 相葉さん リーダー 俺 翔さんと降りる。
自分の立ち位置に立ち、イヤモニから聞こえてくる音楽とリズムに合わせて、カウントをしながら、みんなの動きを見る。
“ダン”のタイミングが気持ちいい。
次の刻みに入る “ARE YOU READY?" その声を聞きながら、歩き出す。
マッチョなスタッフからマイクを貰い階段を上がると、
観客席に沢山のペンライト揺らす‘人’で埋め尽くしている。
「すげー」
感想が言葉でこぼれる。
M「ああ すげーよ」
満足そうな潤くんの声。