第47章 本番前の朝リハ
〝season〟を歌い終わったメンバーが大きく深呼吸をしている。
M「にの どうだった?」
松本さんがステージに戻って来る。
N「ん~ 全体的にはいいと思うけど 最初の…最初に出てくる写真のスピードが速い気がする」
M「どの写真?」
N「こないだのから若い五人のに変わる所 かなぁ
あのまま 進めると 歌の終わりと写真終わりがズレる気がする
でも 歌うテンポからしたら 大丈夫かも…」
口を覆っているタオルや頭のタオルを触りながら話す二宮さん。
二宮さんの指摘で、小さく頭を揺らす松本さん。
犬養さんが小走りでステージに上がって来た。
犬養「弱音量 映(え)あり 最初からで よろしいですか?」
犬養さんが松本さんに言う。
M「ああ たのむ」
大きく頷く松本さん。
(あー さすがです 松本さんの欲しい物を瞬時に判断できる 犬養さん憧れます)
〝season〟の映像が頭からはじまる。
五人で映像を見上げる。
N「ねー 最初の最初 写真が出るの早くない?」
スクリーンを見ながら大野さんに声をかける二宮さん。
O「そう?」
階段に足を掛けながら見上げる大野さん。
M「ニノが言うなら そうなのかも…」
M『このイントロ チェックしてくれる?』
松本さんの声が響く。
川本「真剣に見てるね」
嵐と古くからお付き合いのある川本さんが翔様に話しかけている。
(川本さんが画面に入らないように…)
翔様の顔に焦点を合わせる。
S「本番になると見えないからさ リハで ずっと見てたんだけど なつかしいですね」
S「僕が提供した写真も使われていました」
S「バカ殿の写真とか『ウエスト・サイド・ストーリー』の写真とか…節々で、僕って写真撮りたいんですよ。記憶はいつか、薄れてしまうけど、写真や日記があれば、思い出せるから、どうでもいいところ場で、映してしまうんだよね」
川本「今日も映してますか?」
S「僕は撮れないから、みんなが撮ってくれた映像を貰うよ♪」