第46章 本番一日目の朝
「はい おまたせ ホット🎵 ちゃんとミルクとお砂糖も入れてるから♡」
大ちゃんの前にマグカップを置く。
O「ありがとう」
大ちゃんがゆっくりカップに手を伸ばす。
(大ちゃんが警戒してない… ちょっと 泣ける)
「あとは 翔ちゃんだけだね」
大ちゃんの横に座る。
O「そうだな」
ずーっとコーヒーに息をかけ続ける大ちゃん。
(あれぇ なかなか飲まない…
うーん
やっぱり警戒してる?翔ちゃん居ないと、飲めないのかぁ…
翔ちゃん 迎えに行こうかな 一人で行くのも 寂しいしぃ)
「ネ~ ニノぉ 翔ちゃん迎えに行こうよ?」
パソコンを覗いているニノの方にいく。
N「翔さんはあんたじゃないから 時間になったらちゃんと来ますよ」
チラッともこっちを見ないニノ。
(むぅぅ なんだよ こっち見ろよ!)
「いっつも一番の翔ちゃんを迎えに行けるチャンスだよ?
滅多にないことなんだから
大ちゃんだって 早く会いたいだろうし 潤ちゃんだって相談したい事あるだろうしさ
ニノだって 翔ちゃんいる方が情報処理ができるでしょ?
ねね 良い事ない?」
N「はいはい」
むくっと立ち上がったニノが俺の背中を押し始めた。
(あれ? 案外すんなり部屋を出たなぁ…あ!そうだ!!)
「俺が翔ちゃん迎えに行くから ニノ自分の部屋で待ってて?」
N「なんでよ?」
「翔ちゃんが部屋の前に来た時 『今から行きますよ』 って感じで出て来てよ」
N「何の意味があるのさ?」
「いいから その方が 楽しいから」
ニノを俺を部屋に押し込む。
カチャっと扉の開く音と共に部屋から翔ちゃんが出てきた。
(やった 間に合った)
「おはよう しょうちゃん🎵」
S「おはよう 雅紀」
笑顔の翔ちゃんの周りに 温かい湯気があふれている。
「シャワー浴びたの?」
その湯気を触ろうと手を伸ばす。
S「ぅーん したよ なに?」
翔ちゃんが、スッと体を動かす。
「いや 背中も胸も暖かったから…」(あ…見えた事バレちゃう!)
急いで翔ちゃんの横に並ぶ。
S「あたりまえだろう 体温めとかないと、怪我したらシャレにならねーよ」
肩を何度も動かす翔ちゃん。
「本番だもんね♡」
S「だな」
笑顔の翔ちゃん。