第45章 リハ終わりの休息
二宮視点
「あー しんどっ」
ドサッと大きな音を立てて椅子に座る。
浜地「お疲れ様です」
ストローのささったグラスを差し出す浜地。
「うー… そこ 置いといて…」
(体、ベタベタしてるから…シャワーしようかなぁ…
でもなぁ したらしたで 眠くなるし…)
ふっと相葉さんの顔が浮かぶ
(ふふ 無条件に運んでくれる人もいないからねぇ…服だけ変えよう)
私物の入ったカバンからシャツを引っ張りだす。
周りを見ていると、せっせと箸や皿がテーブルに並びだした。
「ねー ココで誰か食べるの?」
吉桜「はい 松本さんも来るそうです」
(も? じゃ 俺も って事なのかぁ…)
吉桜「あ!帰って来た!!」
嬉しそうな顔で扉の方に歩いて行く吉桜。
(コイツ 〝翔くんサーチ〟でも掛けてたのかっ)
※サーチ 調べて探すこと。
{サトシが先に来る}
入って来たのが“大野さん”だったから、ムスッとした顔をする吉桜。
(ん…あぁぁ リーダーには罪はない…呼びましょうかねぇ)
「リーダー…」
(聞こえてねーし)
椅子から立ち上がって入口の方を行くと、大野さんはスタッフに挨拶している翔さんの方を見ていた。
「おじさんは(挨拶しなくて…)いいんだよ おいでよ」
大野さんを手招きする。
俺の方を向いた大野さんは小さく頷いて動き出した。
吉桜が大野さんを、ジッと見つめている。
(明日 本番だから 大野さんの機嫌を損ねないようね…)
「おそいよ! まったく 何 ほっつき歩いていたんだよ」
ちょっと、おふざけモードで大野さんの気を引く。
O「普通に 歩いてきましたよ」
シレーッと浜地の方に歩いて行く。
「あぁ もう少しコッチ向いてくれよう」
(せっかく ふざけてやったのに…)
S「あ!にの まだ衣装なの? 早く着替えなよ!」
翔さんが入って来た。
「えー コレ…私服だよ…」
S「んー そうなの? あ! もう料理来てたの!!」
俺の服より テーブルの方を見る翔さん。
吉桜「ご注文の品はまだですが、随時用意します こちらへどうぞ」
キラキラスマイルの吉桜くんが翔さんを連れて行った。
(まっ こんなもんでしょ…)
ふうと息を吐いてさっきの椅子に帰る。